大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和41(オ)706 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人宇賀神直の上告理由について。

論旨は、被上告人の第一審における訴訟代理人として訴訟行為をした弁護士が被

上告人から第一審における訴訟委任をうけていなかつた、というのである。しかし、

本件記録によれば、原審においては、被上告人が弁護士Dに対し本件について訴訟

委任をし、同弁護士において、被上告人の訴訟代理人として、本案について弁論を

し、訴訟を追行し、原判決をうけたことは、明らかである。されば、原審における

右被上告人側の行為は、結局第一審における訴訟行為を追認したに外ならないもの

と解される。したがつて、かりに、第一審における訴訟行為に右所論のような違法

があつたとしても、右違法は、原審において補正されたものというべきである。よ

つて、論旨は、採るを得ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!